桜の絵のちいさな展覧会
今年も桜の絵を描きました。アクリル絵の具で、すこしコラージュもしています。
毎年桜の咲くころになると、わぁ描きたい! という気持ちがすごく盛り上がって、キャンバスに桜の色を乗せ始めるのですが、そんな時期に描き始めても当然もう遅くて、いろいろ試行錯誤しているうちに桜は散ってしまって、「まあ来年の桜が咲くころに展示できたらいいか」となってしまいます。
その翌年に仕上げられるかといえば、できる作品もあり、翌年も仕上がらなくてまた次の年送りになる作品もあり。。。
展示に出している桜の絵は、そうやって何年かかけて描いた桜なので、毎年すこしずつ違うタッチが加わったりしています。
それならもっと早くから描き始めればいいようなものですが、それがなかなか難しい。冬の寒くて凍えて草木も枯れ色の時に描いた桜なんて嘘くさくなりそうだよと、わたしの感性が叫ぶわけです。なんだか言い訳めいてますが(笑)。
言い訳ついでに言ってしまうと、じつは今年は、2月の公募展に出すために、2年ぐらい前から描いているS30号の桜の絵の仕上げにかかっていたのですが、どうにも気分が盛り上がらず調子が出なくて、どうにか終わらせて出したものの、一次審査にも落ちる始末。きっと、咲いている桜を見ないで描いてしまったからに違いない、と思うわけです。この作品は、来年桜が咲いたら、加筆して仕上げようと思っています。
桜は毎年見ていますし、記憶にも残っています。写真もたくさん撮っているので、画像を見て描くこともできます。
ですが、画像はあくまで補助資料的なもの。目の前にある実物にはかないません。
目の前で桜が咲いていて、風に吹かれて枝が揺れ、花びらがはらはら落ちている情景を体験するからこそ、グッとくる桜の絵が描けるのではないだろうか。
いやそこまでしても、グッとくる絵なんてそうそう描けるわけではないけれど、そういう努力を積み重ねてこそ、すこしでも近づけることができるのではないだろうか。
そもそも、自分自身がグッときていないのに、見る人にグッときてほしいなんてなんか違いますよね。
そんなわけで、けっきょくは桜の花が咲いてるときでなければ桜の絵を描かない、というのは変わらないのですが。。。
ところが、今年はちょっといいことを思いつきました。
わたしがよく個展を開き、常設展示コーナーも設置していただいている『ひねもすほっと茶屋』というギャラリーカフェ(夜は居酒屋)は、岩手県盛岡市にあるのですが、盛岡の桜開花が東京よりも2~3週間遅いのです。なので、桜が咲いてからやっと描き始めても、なんとか展示に間に合わせることができるかもしれない。
そんなふうに思って、東京で桜の咲くころから本腰を入れ始めた作品たちを、なんとか仕上げて送り出し、常設展示コーナーの展示替えにギリギリ間に合わせることができました。
桜の開花と同時に桜の花がたくさん並んで、こんなコロナの鬱々とした中、すこしでも明るい気持ちになってくれたらいいなと思います。
facebookにアップしたところ、何件かお問い合わせをいただいたので、同時にBASEのショップでもお求めいただけるようにしました。オンラインサクラまつりです。作品のちょっと詳細な画像を見てみたい方、アート購入をお考えの方も、ぜひこちらからどうぞ↓
https://kayoko611.thebase.in/categories/3382849
店舗でのサクラまつりは、日本中で桜の花がすべて終わってしまうまでは続ける予定です。最後はどこだろう? 東北、北海道、高い山の上? まぁそれでも、いずれ夏が始まるころには終わりにしなければなりません(夏の絵と入れ替えます)。
けれど、オンラインサクラまつりは年中開催! 夏が過ぎても、秋が来て冬になっても、来年のサクラが咲くころになっても、たぶんずっとやっています。作品が売れたらきっと別の桜の絵を補充して、上記のURLは年中サクラまつりですので、お好きなときにいつでも見てくださいね。